私は数年前に離婚し、シングルファザーになりました。
結婚を機に新築マンションを購入しましたが、離婚の際に手放すことに。
今は子どもと実家に引越して生活しています。
元妻はマンション付近の別のところに住んでます。
マンションは離婚後に無事売却し、元妻との財産分与に決着がつきました。

あー離婚手続きとか大変すぎてつらい。
お金は半分に分ければいいけど。
マンションは売らなきゃだし、もうそんなの離婚前にするとか無理ゲーすぎるよ。
たすけてドラえもーん!



ドラえもんではありませんが、私アヲアヒルが経験談をお話しします。
離婚で一番揉めるのは、財産分与。その中でも不動産は厄介です。
でも離婚前に無理に売却しなくてもOK。
むしろ離婚前に売却すると贈与税が発生する可能性があります。
公正証書で売却後の財産分与について、あらかじめ決めておけば大丈夫です。売り急ぎは損をします。
引越しシーズン前の1~3月が売れやすいですよ。買主目線で考えましょう。
「離婚 不動産 売却」と検索すると、不動産業者のウェブサイトがたくさん出てくるかと思います。
離婚にともなう不動産売却は様々なケースがあります。
全体を網羅した説明をしている不動産業者のウェブサイトはたくさんあります。
今回は、実際に離婚し不動産を売却した私の経験談をお話しします。
私のようなケースの方は割と多いと思います。
不動産を売却する、しかも離婚にともなって売却するなんてなかなか経験するものではありません。
大抵の方は初めてのことで1回限りの経験だと思います。
失敗しないように、なんとかなるように、このブログがあなたの一助になれば幸いです。
私のケースをざっくり説明


離婚にともなう不動産売却は様々なケースがあります。
私のケースはざっくりと説明すると…
- 新築マンションを購入し10年目(築10年)
- 共有名義
- 住宅ローンは私名義
- 売却益で住宅ローンの一括繰上返済が可能(アンダーローン)
- 離婚後はどちらも住まずに売却する
- 協議離婚
どうでしょうか?共通する方も多いのではないでしょうか。
④あたりは実際いくらで売れるのか把握する必要がありますね。
不動産売却はまずはそこからスタートします。
その1 まず一括査定で不動産の価値を知る必要がある


自分の所有する不動産の価値を知るには、不動産仲介業者に査定をしてもらう必要があります。
その際、複数の業者に査定を依頼することをお勧めします。
また、不動産仲介業者の言うことを鵜呑みにせず、ネットで中古住宅を検索して相場感を持っておきましょう。
マンションであれば、他の部屋が売りに出ていれば階数、平米数を自分のものと比べてなんとなく相場がつかめると思います。
ただし、その売主が売り急いで相場より安く設定しているか、逆に高く設定しすぎて売れ残っているのか不明なため、それだけでは判断するのはやめましょう。
業者に一括査定を依頼できるサイトもあるのでぜひ利用してみましょう。
私も実際に利用しました。
離婚するしないに関わらず、マネーリテラシーの観点から自分の不動産の価値を把握しておくことをお勧めします。
その2 不動産仲介業者の値下げ交渉に安易に屈しない(ある程度は耳を傾ける)


不動産仲介業者が価格の査定をしてくれますが、売値を決めるのは最終的に自分たちです。
私の場合、はじめは少し強気に設定しましたが、なかなか売れず。
そうすると不動産仲介業者の担当の方は、もう少し下げましょうかと提案してきます。
業者は成功報酬のため、売れないと利益が出ません。
売れずにいつまでも相手にしていると人件費ばかりかかってしまいます。
高く売れれば業者の取り分も増えるため、もちろん業者も高くは売りたいのですが、それと同時に早く売りたいという面もあるのです。
こちらもなるべく高く、なるべく早く売りたいのが本音ですが、売り急いでる感をあまり出さないようにしましょう。業者に足元をすくわれてしまいます。
ちなみに、売れる時期というのもあり、引越しシーズン前の1~3月あたりが高く売れやすいと言われています。
売る立場のため、どう売るかばかり考えてしまいますが、買主目線になって考えることも重要です。
売り急ぐと相場より安く売ることになり、あとで後悔することになりかねません。
ただ、頑なに値下げしないと機を逃してしまうかもしれません。
業者の言うことを鵜呑みにせず、ある程度耳を傾けて販売価格の調整を行いましょう。
その3 離婚前に急いで売る必要はない(公正証書をつくろう)


離婚して財産分与という形で不動産売却益を分ける場合は問題ないのですが、離婚前だと贈与税が発生する可能性があります。
とは言え、離婚後に売却となると、別々に住み赤の他人になってしまうため、本当に売った後の売却益を半分に分けることができるのかお互い不安になってしまいます。
そこで離婚の際に公正証書を作成することをお勧めします。
私の場合、売った売却益から住宅ローン完済費用や固定資産税、登記費用等必要経費を引いた額を半分にする取り決めをしました。
参考までに実際の私の公正証書の文面を載せておきますね。
公正証書に不動産売却や売却益の分け方について予め決めておくことでトラブル防止になります。
不動産売却に限らず、親権(子どもをどちらが引き取るか)のこと、面会権(子どもを会わせる頻度、方法)のこと、養育費のこと(私はもらってませんが)、いろいろな取り決めを公正証書として残すことで、いざという時に強制執行という強力な機能を備えることが可能です。
口約束でなくきちんと書面に残して公証役場でしっかりと手続きを行いましょう。
ちなみに私は公正証書の原案を自分で作成しました。
体裁が整っていればそのまま公正証書となり手続きがスムーズにいきます。
しかも自分が作った方が先手を打てて、パートナーとの交渉がしやすくなります。
私は以下の書籍を参考に作成しました。この本を参考にすれば簡単に公正証書の原案が作成できるのでお勧めですよ。
その4 別れた元妻に協力を仰ぐのも手(早く高く売りたい気持ちは同じ)


不動産をできるだけ高く早く売却したいという点では元妻は別れても同士となります。
共有名義だったため元妻も売主の一人です。
私はマンションからかなり遠い別の県に引越しました。
シングルファザーとなった私は慣れない片道2時間通勤で平日全く身動きが取れず、子どもの面倒も見るため土日もヘトヘトの状態でした。
一方で元妻はマンションの近くに住んでいました。
不動産仲介業者とのやりとりは私が代表してやっていましたが、私が全く余裕がなくなってきたため、途中から元妻が引き受けてくれました。
その5 不動産売却は最後の共同作業


結婚式でのケーキ入刀「初めての共同作業です!」とかアナウンスされますよね。
不動産売却はその逆。最後の共同作業でした。
私の場合、売却が決まり、最後は住宅ローンを組んでいる銀行で私と元妻、不動産仲介業者、買主のご夫婦が一堂に会して売却の手続きと住宅ローンの完済手続きを行いました。
買主のご夫婦は、子どもがいないようで犬を飼っていると言っていました。旦那さんが年配でかなり歳の離れたご夫婦でした。奥さんは若くて(といっても私より年上)優しそうな方でした。
穏やかそうなご夫婦で、いい人に買ってもらえてよかったなとその時思いました。
「引越しはいつですか」と不動産業者に聞かれ、「11月22日(いい夫婦の日)なんです」と奥さんが恥ずかしそうに言ってたのが印象に残っています。
こちらは離婚してるのでリアクションは微妙でしたが笑
最後に伝えておきたいこと
正直なところ、マンションが売れるまでずっとモヤモヤが続いていました。
住んでいないマンションの住宅ローン、固定資産税を払い、なにより財産分与が完了していないというモヤモヤ感。
なかなか売れないと、連絡を取りたくもない元妻と売値の調整の相談をしたり結構メンタル的にきついです。
でも売り急ぐと、結果として損をすることになります。
私の場合は、もういいかなと半ば諦めて最終的には少し安く売ってしまったかなと思います。
あまり後悔はしていませんが、少し売り急いでしまったかなとも思っています。
売却と住宅ローン完済の手続きが終わったあと「あーこれで全部終わったー!」とスッキリしたのを覚えています。
なるべく高く売りたいけど、早く売ってスッキリしたい。
そういう気持ちの葛藤が生じます。
売り急いではいけませんと言いながらも、そこはある程度の許容の範囲なら売ってしまってもいいと思います。
早く踏ん切りをつけて新しくリスタートした方が精神的にもいいですしね。
あまり深く細かく考えすぎないほうがいいです。
今回私がお伝えしたことを頭に留めた上で行動していただければいいかなと思います。
離婚のゴタゴタは本当に大変ですよね。
結婚より大変だとか言いますが、そもそも結婚とかと比べるなよ!と言いたいレベルです。
でもそれを乗り越え数年経ち、今私はとても幸せで充実した生活を送っています。
子どものことを考えても、今の選択は間違っていなかったと言い切れます。
今大変でも、大丈夫です。
きっとなんとかなります。
あなたのこれからの人生にこのブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
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